あいまいな音が本格的なサウンドのカギ

英語には日本語の母音、アイウエオでは割り切れない、あいまいな音が実にたくさん存在します。

その代表格が今回ご紹介する母音、ə(ァ)音です。

母音・ə音は私のレッスンでは通称「逆e(イー)のァ」と呼んでいます。イーなのにアなの?と混乱しそうですが、母音・アの仲間の一つです。

小さい「ァ」と表示したのは、これが一番しっくり来る表記だからです。

このァの最大の特徴は、はっきり発音しない、ということです。

口をリラックスさせた状態で軽く開けてァを発音してみてください。簡単ですね?コレ自体は難しくないのですが・・・単語や文章の中で発音するときにはちょっと練習が必要です。

例えばこちらの単語

about, sofa

発音してみると、アバウト、ソファーと普通にアを発音しがちではありませんか?

1つ目の単語aboutですと、最初のアとバ、ほぼほぼ同じように発音してしまうと思います、がそこがポイントとなります。

最初のアの音が、発音記号で言う|ə|のあいまいな「ァ」なので、はっきり発音しない、これが本来のaboutのサウンドになります。

というわけで、今回はə音の出し方と、単語で発音する際の練習方法をご紹介します。

母音ə音を確認しよう

まず口を軽く開いて力を抜き、歯と歯の間を指一本入るか入らないかぐらいの隙間を開けましょう。

その口をキープしたまま、かる〜く、ァ、ァ、と出してみてください。のどの奥の方でァが作られている状態だと思います、

これがə音です。

次にaboutを発音していきますが、最初のァ、そして-boutを別々に確認してみましょう。

①先にアクセントのある音節、-bout(バウt)の部分を発音します。

②慣れたら、先程作った軽いあいまいなァを最初に付けて、a-bout, a-boutと並べて発音してみましょう。

③それにも慣れたら単語としていっきにつなげて、aboutと発音します

sofaを練習しよう

同様にsofaも作れます。

①まずəの音節、-fa(ファ)をあいまいなァで作ります。-fa,-fa,-faと発音していきますが、その際にァをはっきり発音しない口のァに慣らせておいてください。

②次にアクセントのある音節、so-の音を作ります。こちらはオウの二重母音になりますので、ソゥとなります。so-, so-とソの母音オの音をはっきり出すように作りましょう。

③慣れたら、so と fa、並べてゆっくり、so-fa, so-faと発音してみましょう。アクセントははっきり、あいまいな音は弱く発音することを意識してください。

④それにも慣れたら単語としていっきにつなげて、sofaと発音します。

文章を読む際にもあいまなァが簡単に使えます

今回は単語レベルで練習しましたが、このあいまいなァ、冠詞のa, theはたいていこの母音になりますので、文章を読む際にはこれら冠詞だけでも弱く、あいまいに読むだけでも英語のサウンドが変わってきますよ。

ちなみに、この|ə|に r 音がセットになった発音、|ə:r|は、今回作りましたəのァにR音がプラスされた発音、小さい口のR音となります。

この発音ではアクセントが来ます(work, girlなど)ので弱く発音する必要はありません。ただ小さい口のままでR音(ウの口+R音の舌)を作ると覚えておくといいですね。

最後にこれら、あいまい母音əと小さい口のRの両方を、こちらのことわざの文を使って練習して感覚を掴んでみてください^^

The early bird catches the worm.(早起きは三文の徳)