英語を勉強する際に、

「英語は通じればいい!話すことが大事で、発音はあまり考えないでいい。

発音を勉強するのは一番最後でいい!!」

と確信を持っておっしゃる英語の先生がおられます。

そのことは全く否定しませんし、人によってはそうだと思います。

しかし・・・こちらNYで暮らしていると、英語ネイティブばかりじゃありません、たくさんの移民が住んでいて、英語がたどたどしい人も少なくありません。

そんな中、いくら英語で話してくれても、やはり発音がクリアじゃないと理解できないことが多いですし、聞く方もものすごくエネルギーを使うんですよ、理解しようとがんばりますから。それでもコミュニケーションが取れない、ということも、まま起こるんですよ、正直なところ。。

私が逆の立場で、相手に理解してもらう側になることももちろんあります。

「言いたいことが通じればいい」

それはやはり、相手に通じる、言いたいことが相手に届く程度の「発音力」というのは、どうしても必要なんじゃないか、と私は強く思うわけです。

カタカナ英語ではどうしたって通じない、ということが必ず出てきますから。。

父が買って来きてくれたレコードプレーヤー

そういう私も、最初っから発音がものすごく良かったわけではありません。

しかし、発音の「基礎力」というのは人よりもあったように思います。

というのも、私の英語の発音は、きっとあの時にできたのだ、と確信している事があります。

過去をさかのぼって、私がまだ小学校に上がるか上がらないかの幼少期。

私の家庭はどちらかと言えば貧しい家庭だったのですが、ある時、父親が質屋で大きなキャビネット型のレコードプレーヤーと、2枚のレコードを買ってきた時があったんです。それを見て私は、幼心にすごくものめずらしくて、すごくワクワクしたのを思えています。

その2枚のレコードとは・・・

ある民謡歌手のアルバムと、カーペンターズの2枚組アルバムだったんです。

カーペンターズを夢中に歌っていた幼少期

洋楽なんかそれまで聞いたことがなかった私にとって、そのカーペンターズのサウンドはものすごくインパクトがありましたね〜。すぐに彼らのサウンドの虜になり、そのレコードが大好きで大好きで、もう毎日のようにず~っと聞くようになりました。

もうず~っと聞いているので、そのうちだんだん一緒に口ずさんで歌うようになり、次に来る曲のイントロや曲順も全て覚えてしまうほどでした。

もちろん当時、英語なんか何も知らない私、英語の読み方も知りませんし、単語も意味も何もわかりません、が、そんなことはお構いなしに、ずっとレコードに合わせて歌っていました。。

親も、「うるさい!!」とか何も言わず、私を好きに歌わせてくれたのも、今振り返ればありがたいことだったのだ、と思います。。

御存知の通り、カーペンターズのカレンさん、とっても発音がクリアできれいですよね。その発音がきっと自然に私の口に染み付いていったんだと思います。

もしかしたら、声の低音もその時に一緒に受け継いでしまったのかも知れないですが・・💧

この経験こそが、今の私の英語の発音を作ってくれた、と確信しています。

その後、どれだけレコードプレーヤーがうちにあったのか覚えてないんですが、きっと父がまた質屋に持って行く時まで、幼少の私はずっとカーペンターズを、文字通り「ヘビロテ」で聴いてたと思いますね。

ぜひ、発音が苦手という人は、自分の好きな英語の曲を1曲選んで、それに合わせて歌ってみてください。歌詞なんか見なくたっていいんです、間違ってたっていいんです、

聴いたままをそのまま何度も歌ってみることで、きっと発音が自然に身についていくんじゃないでしょうか。

もちろん、カーペンターズは、私の永遠のお勧めです。

歌の力で英語発音訓練が加速する

歌ですと不思議なことに、アメリカ英語とかイギリス英語とかのアクセントがあまり出ないんですよね〜、これは本当に不思議です。普通に話している言葉はバリバリの訛りがあって、「え?今何って言ったの〜〜??」って人が、一度歌い出すと、思いっきり普通の歌手のように、なまりを全く感じさせない、かっこいい英語になっちゃう、という。。

それが歌の力だと思いますね 👆

音楽に合わせての発音、それがより発音をクリアにさせるし、また歌の抑揚をつけるため、表情を付けるために比較的はっきりと発音することが多いせいかな〜と思うのです。

本当に不思議です。

ですから、英語の口を持っていない私達日本人は、まず歌を歌って、その英語や歌の表情をどんどんコピーして、大胆な表現力を形から真似しちゃったほうが早いと思うんです。お手本がある方が掴みどころがあって、取り組みやすいですよね。

で、そればっかりですと、その歌以外ではからっきしだめ、ということにもなりかねないので、ある程度知識として発音を知り、訓練することも大事だと思います。話し言葉の英語、というものももちろん練習が必要です。

この両方をバランス良く行っていくことが、最速の英語発音訓練、だと思っています。