こんにちは!とうとう10月に入りましたね。2019年もあと3ヶ月・・・なんだかあっという間に今年も年末を迎える気がします。
私は個人的に来月に日本にまた帰国しますので、今から楽しみにしています!
さて今回は、読者さんのお悩みシリーズ、「声がこもって伸びない、通らない」のお悩みにお答えする形で記事をまとめたいと思います。
若かりし頃の歌が辛かった時代
この気持、本当によくわかります・・・。私がまだゴスペルを知る前、あるバンドに所属していた若かりし頃、どうしても歌わなければならない、という状況がありました。ステージ数もかなり多かったのでそれなりに何曲も歌わないといけませんでした。しかし当時の私は歌の訓練など受けたこともなかったので、ただただ自分なりに歌うしかありませんでした。
バンドをバックにした大音量の中、精一杯声を出して歌うんですが、声が通らない、自分の声がモニターを上げてもらっても聴こえない、喉は痛くなるし、声はどんどん出なくなるしで、もう歌うのが辛くて辛くて、どうすればいいのか・・と途方にくれるばかりでした。
その原因が理論的にわかったのは、さらに時間が経って、ゴスペル指導をスタートしてからです。自分でも指導するようになり、いろいろと勉強する中で、また自分が経験する中で、あの状況はこのためだったのか・・・ということがたくさん理解できるようになりました。やはり指導者になる、ということは、指導している本人が一番学ぶんですよね、感謝なことに。
力まかせ=筋肉の絨毯
なぜそのような状況になるか、というと、当時私は声量を出すために「力まかせ」に歌っていたからです。力まかせに歌うと喉や首の筋肉に力が入り、筋肉は固く、分厚くなります。腕で力こぶを作る状況を想像していただければわかりますね。筋肉は大きく、固いカタマリのようになります。それがのど周り首周りでも起こっているわけです。 そうなると声はどうなるのか・・・
分厚い絨毯に囲まれた空間で歌うのと、壁がツルツルなお風呂で歌うのと、声の響きは・・・簡単に想像できますね、絨毯に囲まれた空間では絨毯に声が吸い込まれてしまい全く反射せず、声が響かない、同じ音量で歌っても声がまったく響かない、という状況になります。かたや、お風呂で歌うとどんどん声が反響して声が豊かに響きます。
というわけで、力まかせに歌うばかりでは、首周りに筋肉の絨毯を作ってしまい、響かない声をさらに出そうとしてどんどん力が入り、喉への負担が大きくなり・・・結果、喉を痛めてしまう、声が出なくなってしまう、という状況になってしまいます。
(あの時代は本当に辛かった・・・💦)
それを解決するには・・・もうおわかりですね?
力を抜いて声を出す、喉周りの筋肉をできるだけリラックスして声を出す、ということが大切です。
力まかせ→力をどこに入れるかを選べばいいんです
今までも何度もお伝えしている通り、やはり声が響く部位を増やしていき(=ヘッドボイスを使う)、プラス、喉の力からお腹の力にスイッチしていく、ということが一番手っ取り早い方法だと思います。
この内容は以前のトピック、ヘッドボイス関連で何度もお伝えしているので、そちらを参照ください。
ただ、ヘッドボイスを意識するあまりに、頭の方にばかり意識してしまい、口の響き、喉の響きが若干おろそかになる傾向も見受けられるので、音域によって響かせやすい場所をしっかり響かせる、ということも大切になってきます。
まずは自分の声が、筋肉という絨毯に吸収されてしまわないように、できるだけ喉周りの力を抜いて、声がどんどん響くように作ってみてください。
次回では頭の方ばかりではなく、口の響き、喉の響き、を作ることでさらに深い、表現力豊かな声にすることができる方法を見ていきたいと思います。どうぞお楽しみに!!