違和感を感じるのは・・当然です
発音レッスンをやっていると、だいたいみなさんが必ず通る壁、というのが見えてきます。
・教えてもらって練習した時はできるんだけど、サボッちゃってちょっと時間が経つと元に戻ってしまう
・発音を意識するとスムーズに読めない気がする
・何度やっても苦手な音が克服できない
・発音を意識しすぎて、歌になるとうまく歌えない、自分の歌じゃない気がする
そして、こういった壁にぶつかると、ある疑問が生まれます。
「本当にこのやり方でいいんだろうか・・・? 」
しかしこのように感じるのは当然のことで、アタリマエのことなんです。なぜなら今までやったことのない舌や口の使い方をしているのですから、違和感があって当然なのですね。
体は今までと違うことを始めると、本能的に今までの状態をキープしようとしますから、元に戻ろう、という方向に無意識に動きます。その壁を乗り越えないと今までの現状はいつまでも変わらない、という状況に陥ってしまいます。
なので、こういった壁にぶつかったら、ぜひそこをぐぐっとコラえて!意思を働かせて、少しずつでもエクササイズをキープして前進していくことが非常に大切です!
キープアップするためのポイント3点
発音訓練をする上で、私がいつもお伝えしていること、とは、
①完璧を目指さない
ぜひ完璧を目指さず、6〜7割できたらよし、として課題を送ってください、とお伝えしています。私達日本人は、とかくできないところをフォーカスしてしまい、課題を送ることを躊躇して、そこで止まってしまう、というパターンになりがちなんです。普段もみなさん忙しいですから、忙しさに埋もれてしまって止まっちゃうパターンの方がほとんどです。なので、今の状態でいいので送ってください、そうすればウィークポイントがわかり、私からも具体的なアドバイスができて、前に進むことができますから、と、しつこいほどに!(笑)何度もお伝えしています。
②いっぺんにまとめてやらない
いっぺんにたくさんやろうとせず、一つずつ克服していく、ということです。あれもこれもやろうとして、結局できない!と混乱してしまい、どこから手を付けていいか分からない、という状況に陥りがちです。
ですので、ACE&Musicのレッスンでは最初の1ヶ月目は2つ発音のみ、2ヶ月目はプラスもう2つ、というふうにターゲットを絞って、一つずつ習得していただき、その他はまだできてなくて当然!というスタンスで行います。ただ、生徒さんの出来具合で、これはできそうだな、これはやったらいいな、という発音があれば、こちらからそのように指導する場合もあり、お一人お一人臨機応変に対応しています。
こうしてある程度指導を続けてくると、みなさんの発音の傾向が見えてくる、というか、わかってくるんですね。だいたいみなさん同じところで苦戦するんですよ。やはり日本語口の癖だったり、カタカナ英語の影響、ローマ字読みで慣れている読み方から来る傾向、というのが少なからずあるんです。
そういった、知らずにやってしまう癖、そこを克服していただくために、そういった前提を踏まえて、一つずつ、時間をかけて正しい発音を作り上げていく、ということが本当に大切なんだな〜と感じています。
③トレーニングは5分でいいので習慣的に行う
週に1回、まとめてたくさん練習するよりも、5分でいいからなるべく毎日練習する、ということをお勧めしています。
発音訓練は、一言でいうと、口や舌の「筋トレ」なしには身につきません。基本的に英語を話す機会がない生活の中では、英語発音がなかなか身につかないのは当然なのです。ですので、習慣的にできるように工夫しながら、毎日5分間でもトレーニングする、それが難しければ2〜3日に1回10分でも、定期的に行うことが非常に効果的です。
ただ私の生徒さんの中では、月2回のオンラインの対面レッスンがある時だけ、その時間前に少し練習するのみ、という生徒さんもいらっしゃるのですが(笑)、でもずっと継続している方なので、それなりにしっかりと成長が見られるのですね。なので、毎日訓練を行わずとも、全然サボり気味でも、長期的に続けていれば効果があることは間違いありません。 やはり継続が一番の効果を生む、ということがここでもわかりますね。ただ効果は訓練を行った量に比例する、ということも然りですよ!
発音訓練の盲点
発音訓練はテクニックも大切ですが、口や舌が覚えるまで何度も繰り返して、体に覚えさせるまで行わないと身につかない、というのが発音訓練の盲点だと思っています。
歌ならなおさら、メロディーを付ける、というプラスアルファがありますので、歌にした時に自然に発音が出るようになるためには、さらに正しい発音が癖になるまで、根気よく繰り返し訓練する必要があります。
しかし一度口が覚えてしまえば、意識せずとも自然に正しい発音が出てくるようになりますよ!ぜひ正しい訓練をキープして、一つずつ発音を自分のものにしていきましょう。