さて、今回は発音についてのトピックでお送りします。

レッスンを始めて、すぐに立ちはだかる壁、

それが・・THの発音、です。

THがなかなか舌になじまず、どうしても日本語のス、とかズになってしまう・・・それもそのはず。。だって日本語にこの発音はないからです！

ということは、私達日本人は誰にとっても初めての発音になるので、最初はできないのは当たり前なのですね。

舌の動きに混乱してしまう

THの発音の際に、舌先を上下前歯ではさんだところから始まりますが、ここから声を出した時にどう舌が動くのか、というところでそれぞれに微妙な感じです。

いつ声を出したらいいのか、発声後には舌は引っ込めるべきなのか、うんぬん。。

こう細かく考えてしまうと、どんどん力が入ってしまい、自然な動きから遠ざかってしまいますね。

日本語に置き換えて練習

なので考えました。

日本語の発音からなんとか練習できないものかと。

英語のTHに近い日本語の発音、私は「タ・チ・ツ・テ・ト」だと思っています。なので、ここからスタートして練習してみましょう。

まずタ・チ・ツ・テ・トを、日本語の発音で言ってみましょう。

タ・チ・ツ・テ・ト

日本語の自然な発音です。口もあまり大きくあけないでできますね。

日本語だと、タ、とか、テ、ト、を発音した後、舌は下の歯のU字の中に収まった状態になりますよね？舌は前にも出てないし、後ろにも引っ込んでいない、ニュートラルな位置に戻ると思います。

それでは次に、タ・チ・ツ・テ・トを言うつもり、の時に、舌先を少し、上下前歯で挟んだ状態で言ってみて下さい。その時に、舌先と前歯との隙間から少し空気を出すようにしてみましょう。

THア、THイ、THウ、THエ、THオ

今回もそれぞれの発音をした後、舌の位置をそれぞれ日本語の時と同じように、自然にニュートラルの位置に戻るようにします。

これで無声音のTH音のできあがりです。

[発音練習]下記の単語を実際に発音してみましょう。

THア→thigh | θaɪ |・・・もも、腿の部分

THイ→thing | θɪŋ |・・・ものごと、出来事

THウ→thrill | θrɪl | ・・・スリル、ぞくぞく、わくわくする

THエ→言葉が見つかりませんでした💦

THオ→thong | θɔːŋ |・・・ひも、革紐

THタ・チ・ツ・テ・トを有声音に変える

今度は、THの発音で作ったタ・チ・ツ・テ・トを、濁点を付けた有声音＝音のある状態にしていきます。

有声音、とは喉元に手を当てると声帯のあたりに振動が感じられる状態です。

カタカナで書くと、ダ・ヂ・ヅ・デ・ド、となりますが、ぜひ先程やったTHのタチツテトで作った、舌先と前歯の隙間からしっかりと空気を出して振動させるようにして作って、ダ・ヂ・ヅ・デ・ド、と言ってみてください。

THダ・THディ・THデゥ・THデ・THド

今回もそれぞれの発音をした後、舌の位置をそれぞれ日本語の時と同じように、自然にニュートラルの位置に戻るようにします。

有声音にする分、お腹にしっかりと力を入れて、息の量も少し多めで発音してみると有声音になりやすいです。

これで有声音のTH音のできあがりです。

[発音練習]下記の単語を実際に発音してみましょう。

THダ→thy | ðaɪ |・・・yourの古い言葉

THディ→these | ðiːz |・・・これらの

THデゥ→言葉が見つかりませんでした💦

THデ→they | ðeɪ |・・・彼ら、彼女ら、それら

THド→though | ðoʊ |・・・にもかかわらず

このようにTHには、無声音と有声音の2種類の音がありますので、ぜひこの2つを発音し分けられるように練習してみてください。

いかがですか？ちょっとのコツで、TH音が本格的な音になりますよ。

ぜひ一度ご自分のTHの発音を確認してみてください。