■自分の歌いたいフレーズに届かない・・・

歌っている時に息が続かなくなって苦しくなってしまう、ということはよくありますよね。

ここでフレーズを伸ばしたいのに!息が足りなくて、自分の歌いたい長さに届かない・・

これは歌っていても辛い部分です。

歌っている時に限らず、例えば少し走っただけでも、少し階段を上がっただけでも息が切れてしまう、とか、感じておられる方結構多いんじゃないでしょうか。

一般の方でも普段の呼吸が思いの外浅い、ということは以前の腹式呼吸の記事でもお伝えしたとおりで、普段私達は呼吸をあまり意識していないのが現状だと思います。

肺の容量の10分の1しか使っていないんですよ?もったいなくないですか?

いっとき、ダイエットの一つとして、なんとか呼吸法が大きな話題になった時ありましたよね?(なんでしたっけ?)あの方法は私は合っていると思います、呼吸ってしっかり使うとかなりなエネルギーを使うからです。肺の容量をしっかり使って呼吸をすると代謝も上がる、とも言われています。ですから、この機会に腹式呼吸、もう一度見直していきましょう。

■夜寝る前の腹式呼吸のすすめ

今回は腹式呼吸を簡単に確認できる方法をご紹介します。

これは夜寝る前、ベッドに横になった時に行ってみることをお勧めします。寝る前にしっかり深呼吸をすると寝付きも良くなりますから一石二鳥ですね。

1.仰向けで膝を立ててリラックス

仰向けに横たわった状態で膝を立てて、足が軽く曲がっている状態を作りましょう。伸びている状態ではなく椅子に座っている時の感じですね。そしてリラックスしてください。

2.鼻からゆっくり息を吸います

手をお腹の上に置いて、鼻からゆっくりと息を吸っていきます。そうすると意識をしなくても自然に腹式呼吸になって、お腹が膨らみ、手が一緒に上に動くのがわかるはずです。横たわった状態では肩は動かせないために、自然の空気が肺の下の方へ行くからです。

3.口からスーと細い空気でゆっくり吐いていきます

そして口から吐いていきますが、この時もゆっくり吐けるように、歯と歯の間からスーと音が出るようにして吐いてみましょう。

4.回を重ねる毎に息の量を増やします

その呼吸を何度か繰り返し、回を重ねる毎に吸う息の量を大きくしていってください。そして肺が上半身、お腹の方まで大きく膨らむのを感じながら行うといいですね。

■肋間筋を使いましょう

ここからは少しアドバンス的になりますが、深呼吸に慣れてきたら、吐く息を最後まで吐ききる、まで吐いてみましょう。その最後、息を振り絞りますが、肺をギュッと絞るようにして息を吐きます。その時に使うのが「肋間筋」という筋肉になります。

これは肋骨と肋骨の間にある筋肉で、この筋肉で肋骨をギュッと縮めるような感じです。この筋肉が使えるようになると、歌っているときにも、ここで踏ん張って息を伸ばすことができます。

単語の語尾が消えちゃう、というお悩みも結構多いのですが、この肋間筋を使って発音できるようになると、最後までしっかり言えるようになりますよ。このトピックもまた回を改めてまとめたいと思います。

■呼吸を見直して普段から腹式呼吸!

肺活量を増やすためには、まず腹式呼吸を使えるようにして行きましょう。腹式呼吸を夜寝る前に行うことをお勧めします。リラックス効果もあり、寝付きも良くなりますよ。

そして歌う際に、また英語を発音する際にも、肋間筋を使えるようにして、息を最後まで振り絞れるように、また英語の発音を最後まで言えるように、連動して使っていけるようにしていきましょう。