日本語には子音で終わる単語はない

読者さんのお悩みシリーズ、今回は「子音で終わる単語の語尾が言いにくい」というトピックでお送りします。

英語の単語は母音で終わる単語もあれば、子音で終わる単語もあります。

しかし日本語には子音で終わる単語、というのはないんですよね、日本語は全て母音がついていますから。なので子音で終わる音が言いにくいのも当然なのです。

また舌の動きも子音が続くとさらに複雑になって言いにくかったり、発音しきれないということが起こります。 ここはやはり訓練が必要になってくる部分ですね。

最後のひと押しで腹筋を連動させる

いろいろと原因はあると思いますが、一つは腹筋の力だと思っています。もちろん発音の大変さもありますが、子音で終わる場合、最後のひと押し、というか、前に発音をプッシュすることが大事で、その時に腹筋を使うんです。

ちょっと話はそれますが・・・英語ですと同じ名詞でも、1個なのか、複数なのか、言わなきゃいけないですよね。an apple なのか、applesなのか。

もしくは、一人なのか、複数人数なのかで、昔やったと思いますが、三単現のSをつける、つけない、があるんですよね。playなのか、playsなのか。。こういったところでも英語では単語の語尾をしっかり出す必要が出てくるんです。。

また次に繋がる発音によって音の出方が多少変化してくることも、より子音を複雑にしている原因ではないかな〜と思います。

実際に練習してみましょう

今回は、I’d rather have Jesusという曲の中で出てくる歌詞を例にとって解説していきたいと思います。

この曲の歌詞、結構発音も大変なのですが、その中でも言いにくいのが 「vast domain」という部分です。

このつながり、vastの-stと次のdomainのdにつながるところをピックアップしてみたいと思います。なんと子音が3つも続く、という難関です!

最初はまず、s,z音をしっかり、腹筋を使って出していただく、ということからスタートして、それから言葉のつながりを確認してみましょう。

1.s音の確認

まずvastの最後の-stですが、s音は前歯を閉じ、その隙間からスーっと強めに息を出して作る音です。s音を発音する時には舌先がどこにも付いていない状態を確認してください。

※注意!s音を作る時に口をすぼめてウの口になっちゃう方がかなり多いです、それは無駄な動きになりますので、口はすぼめずに発音してみましょう

2.st音のつながりを確認

s音を発音した後、t音をつなげてみます。t音は舌先を前歯の裏と歯茎の境目ぐらいに軽く弾かせて出します。st, stとこの部分だけでも練習するといいですね。

このように舌先のわずかな動きでstを言ってます、口はほどんど動いていませんので、ぜひ鏡を見ながらチェックして発音してみてください。

3.d音の確認

次にdomainですが、このd音も舌先をt音の時と同じように、前歯の裏と歯茎の境目ぐらいに弾かせるようにしながらd,d,と発音します。

舌先を弾かせるだけ、ですよ!口の形はニュートラルにしておいてください。

※注意!d音を作る時にも口をすぼめてウの口になっちゃう方がかなり多いです、それは無駄な動きになりますので、口はすぼめずに発音してみましょう

4.t音とd音のつながり、腹筋と連動して練習

舌先の動きがわかってきたら、vast domainとつなげて発音してみます。この時に、vastのtとdomainのdは、ほとんど重なって同じ音になってしまいます。t音はほとんど聞こえず、聞こえる音はd音ですね。

このd音を腹筋、さらには肋間筋(肋骨と肋骨の間にある筋肉)をぐぐっと縮めて、肺から空気を強く押し出すようにするとd音の弾く音が強調されて、tとdが重なった音がうまく出るようになると思います。 やってみてください。

同様に、needsなど、-dsで終わるような音も肋間筋をぐぐっと縮めて強めにz音を出すとうまく発音できると思います。

慣れたら勝手に動いてくれますよ

こういった普段使わない筋肉は、最初はなれるまで何度も意識して使う必要があります。しかし、慣れてくれば意識をしなくとも自然に、というか勝手に動いてくれて、お腹や肋間筋、と発音とが「セット」で使えるようになりますよ。ぜひお試しください。